米国の小規模事業者 1,002 人を対象にした BrightLocal の「Small Business Marketing Report 2026」(2026年10月21日公開)によると、Google ビジネスプロフィールを持つ事業者は 85% いる一方、活発に運用しているのは 35% でした。同じ調査で、消費者の 71% は店探しのどこかの時点で Google を使っています。

この記事は、東京で店舗・医院・事務所を運営していて、Google マップと AI 検索のどちらに手をかけるべきか迷っている方のために書いています。原典レポートの第 1 章(Google)と第 3 章(AI 検索の可視性)を出典つきで整理し、東京名鑑の掲載データでオーナー確認率を確かめ、Google 公式ヘルプに沿った確認手順に落とします。

先にお断りします。この調査の数字は米国の事業者と消費者のものであり、日本の実測ではない点にご注意ください。東京側の数字は、東京名鑑が Google 等の公開情報をもとに集計した掲載データであり、実際の事業者数そのものではありません。

調査の概要|誰に・いつ・何を聞いたか

調査の主体はローカル SEO のツールと調査を提供する BrightLocal です。対象は、米国で従業員 1〜50 人の地域密着型ビジネスを営むオーナー 1,002 人の代表パネルで、全員が自社のマーケティングの意思決定者です。レポートは 4 章に分かれ、2026年10月21日に公開されました。

この記事では第 1 章と第 3 章だけを扱います。第 2 章(口コミ)と第 4 章(意思決定と障壁)は扱いません。

項目 内容
調査名 Small Business Marketing Report 2026(BrightLocal)
対象 米国の従業員 1〜50 人のローカルビジネスのオーナー 1,002 人(代表パネル・全員がマーケティングの意思決定者)
公開日 2026年10月21日(全 4 章)
この記事で扱う章 第 1 章「Google」・第 3 章「AI 検索の可視性」
比較に使われている消費者調査 同社の Consumer Search Behavior 調査・Local Consumer Review Survey(いずれも米国)

消費者は Google を使い、事業者は Google を 5 番目に置く

第 1 章の中心は、事業者が思う集客経路と消費者が実際に使った経路のずれです。事業者に「過去 12 か月で新規顧客を最も多くもたらした経路」を上位 2 つ挙げてもらうと、紹介・口コミ(word of mouth)が 35%、SNS が 33%、AI ツールが 23%、自社サイトからの直接が 22%、Google が 22% でした。Google は 5 番目です。

一方、同社の消費者調査では、直近のローカルビジネス検索を Google から始めた消費者が 61%(Google 検索 52%、Google マップ 9%)、検索のどこかの時点で Google を使った消費者が 71% でした。この 71% には、AI ツールなど別の経路から始めて途中で Google に移った人も含まれる、とレポートは書いています。

レポートは、事業者の答えが間違いだとは書いていません。友人から聞いた店の名前を Google で検索してサイトを探したり連絡したりする流れがあるため、最後の接点だけに注目すべきではない、という整理です。

経路 事業者が「新規顧客の上位 2 つ」に挙げた割合(米国・2026年)
紹介・口コミ(word of mouth) 35%
SNS 33%
AI ツール 23%
自社サイトからの直接 22%
Google 22%

出典は BrightLocal の第 1 章「Customers still use Google, but small businesses don’t think it’s important」です。

プロフィールは 85% が持ち、活発に運用するのは 35%

第 1 章で Google ビジネスプロフィールに関する数字は次のとおりです。85% の事業者がプロフィールを持ち、63% は自分で管理しています。ただし「活発に運用している」(少なくとも時々、投稿・問い合わせ対応・更新をしている)と答えたのは 35% でした。

更新の頻度では、過去 1 週間以内に更新した事業者が 30%、過去 3 か月以内が 72%、3 か月以上更新していない事業者が 21% です。更新の内容は、営業時間の変更、写真の追加、投稿、口コミへの返信などを含みます。

媒体別に「活発に運用している」割合を見ると、Facebook 43%、自社サイト 41%、Instagram 40%、Google ビジネスプロフィール 35%、TikTok 31%、X 31%、口コミサイト・ディレクトリ 26%、LinkedIn 24% でした。業種別では、医療・ヘルスケア業の Google ビジネスプロフィールが 52% で最も高く、小売業は 21% でした。

なお、同社の 2025 年版は従業員 1〜250 人のやや大きい事業者が対象で、Google ビジネスプロフィールをマーケティングに使う事業者は 35% でした。レポートはこの点を注記したうえで、今年の数字を紹介しています。

AI 検索|65% が取り組み、引用元の 28.63% は Google ビジネスプロフィール

第 3 章は AI 検索です。58% の事業者は見込み客がオンラインで自社を容易に見つけられると非常に自信があり、26% はある程度自信があると答えました。86% は米国の消費者が AI ツールでローカルビジネスを探していることを認識しており、67% は仕組みをよく理解していると答えています。

消費者側では、直近のローカルビジネス検索で AI を使った人が 23% でした。AI ツールから検索を始めた消費者のうち、AI だけで完結したのは 2% で、43% は Google へ、39% は SNS へ移って追加の情報を見ています。

事業者の 54% は、確認したうえで AI の結果に自社が出ていると自信があると答えました。21% はおそらく出ていると思うが未確認で、合計 46% は未確認か分からない状態です。65% は AI の結果に出るための取り組みを既に進めており、13% は近く始める予定、7% はやりたいがどこから始めればよいか分からないと答えています。

レポートは、同社が 20 万件の AI プロンプトを ChatGPT、Google AI モード、Google の AI による概要で 1,300 地域にわたり分析した結果、同じプロンプトでも推薦される事業者は毎回一致しなかった、と書いています。この分析については、別の記事「ChatGPTとGoogle AIはどの店を推薦するか」で扱いました。

AI ツールが引用したディレクトリの上位は次のとおりです。

ドメイン 引用回数 引用全体に占める割合 引用された事業者の割合
google.com(Google ビジネスプロフィール) 563,272 回 28.63% 94.17%
yelp.com 187,599 回 9.53% 84.65%
facebook.com 43,876 回 2.23% 93.06%
tripadvisor.com 35,246 回 1.79% 32.55%
opentable.com 23,237 回 1.18% 20.22%

レポートはこの表に続けて、活発に運用している事業者が Google ビジネスプロフィール 35%、自社サイト 41%、他の口コミサイト・ディレクトリ 26% にとどまる点を挙げています。AI 可視性に取り組む事業者の 65% は、Google ビジネスプロフィールを活発に保っている事業者の割合より多い、と同社 CEO のコメントがレポート内に記されています。

東京の実態|業種別のオーナー確認率

日本の事業者を対象にした同じ設計の調査は、この記事では使っていません。代わりに、東京名鑑の掲載データ(取得 2026年6月〜9月)から、Google ビジネスプロフィールのオーナー確認率を業種別に示します。

この数字は、東京名鑑が Google 等の公開情報をもとに集計した掲載件数と、そのうちオーナー確認済みの件数の割合です。実際の事業者数や、米国調査の「プロフィールを持つ 85%」「活発に運用する 35%」と同じ指標ではありません。

業種(東京23区・不動産仲介は首都圏) 掲載数 オーナー確認済み 取得時期
美容クリニック 697院 96.4% 2026年6月
オフィス(レンタル・バーチャル) 631件 94% 2026年6月
学習塾 860件 86.6% 2026年6月
歯科 4865院 78.2% 2026年6月〜9月
治療院 3531院 76.7% 2026年7月
クリニック・医院 2969院 74.4% 2026年6月
不動産仲介 8383件 51.9% 2026年7月
士業 2581件 43.8% 2026年7月
自動車整備・板金 272件 40.4% 2026年7月
工事・リフォーム 4415社 32.4% 2026年6月〜9月
建築士事務所 1707件 25.6% 2026年7月

オーナー確認の手続きそのものは「Googleビジネスプロフィールのオーナー確認|東京の業種別確認率と手順」にまとめています。業種ごとの掲載一覧は 東京名鑑 で、データの収集元と中立性の方針は「東京名鑑のデータについて」で確認できます。

東京の事業者が今日できること|Google 公式ヘルプに沿った確認

自分のプロフィールの状態を確かめる項目は、Google ビジネス プロフィール ヘルプに書かれています。以下はヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」と「ビジネス プロフィールのパフォーマンスとインサイトを確認する」に書かれている内容に限って並べたものです。

  1. オーナー確認が済んでいるか。 ヘルプは、オーナー確認を行うと検索結果にビジネス情報が表示される可能性が高くなる、と書いています。パフォーマンス データもオーナー確認済みのプロフィールでのみ利用できます。
  2. 住所・営業時間・ビジネスの種類・属性が入っているか。 ヘルプは、ビジネス情報の内容が充実していて正確なほどローカル検索結果に表示される可能性が高くなる、としています。営業時間は特別営業時間を含みます。
  3. 口コミに返信しているか。 ヘルプは、クチコミに返信することでフィードバックを重視していることをアピールできる、と書いています。
  4. 写真や動画があるか。 ヘルプは、写真や動画で提供している商品やサービスを紹介できる、としています。
  5. パフォーマンスの数字を見ているか。 ヘルプによると、閲覧数(Google 検索と Google マップでプロフィールを閲覧したユニーク ユーザー数。1 日 1 回のみカウント)、検索語句(毎月月初に更新され、表示まで 5 日ほどかかることがある)、通話数、ウェブサイトのクリック、ルート、メッセージ、予約を確認できます。

AI 検索については、Google 検索セントラルの「AI 機能とウェブサイト」が、AI による概要や AI モードに表示されるための追加の要件はなく、特別な最適化も必要ない、と明記しています。同じ文書が挙げる基本は、重要なコンテンツをテキストで提示する、構造化データをページに表示されるテキストと一致させる、ビジネス プロフィールの情報を最新に保つ、です。新たに AI 向けのファイルや特別な schema.org の構造化データを作る必要はない、とも書かれています。

自分の店が AI 検索でどう扱われているかを確かめたい場合は、東京名鑑の「AI検索診断」(無料・登録不要)で確認できます。プロフィールの設定項目を一つずつ見直すには「MEO自己診断チェックリスト20」が使えます。

読むときの注意点

  • 地域と年を添える。 この記事の調査の数字は、2026 年の米国の事業者 1,002 人と米国の消費者のものです。社内資料や広告で引用する場合も、地域・調査年・対象者数を省かないでください。
  • 東京名鑑の数字は掲載データ。 Google 等の公開情報をもとにした掲載件数であり、実際の事業者数や運用状況の調査ではありません。
  • 順位は買えない。 Google のヘルプは、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じていない、と明記しています。ローカル検索結果は主に関連性、距離、知名度に基づいて表示されます。
  • 医療機関の読者へ。 この記事は口コミの件数や評価の扱いには踏み込みません。歯科・クリニック・治療院の方は、表示内容が医療広告ガイドラインの範囲に収まっているかを別途確認してください。
  • 成果は約束できない。 Google のヘルプが書いているのは、オーナー確認や正確な情報によって検索結果に表示される可能性が高くなる、という点までです。問い合わせや来店が増えることを保証するものではありません。

迷う点があれば 無料相談 で、プロフィールの現状を見ながら整理できます。サービスの概要は MEO(Googleマップ対策) のページにあります。

よくある質問

米国の数字を、東京の自分の店にそのまま当てはめてよいですか

そのままは当てはまりません。調査の対象は米国の事業者 1,002 人と米国の消費者で、日本の実測ではない数字です。東京側で確かめられるのは、東京名鑑の掲載データにあるオーナー確認率などの限られた指標です。自分の店の状態は、Google ビジネスプロフィールのパフォーマンス画面で確認できます。

「活発に運用している」とは、どの程度の更新を指しますか

レポートの定義では、少なくとも時々、投稿・問い合わせ対応・更新をしている状態です。調査では、過去 1 週間以内に更新した事業者が 30%、3 か月以上更新していない事業者が 21% でした。Google のヘルプは、営業時間(特別営業時間を含む)や属性を正確に入力することを挙げています。

AI 検索に出るために、Google ビジネスプロフィールとは別の対策が必要ですか

Google 検索セントラルは、AI による概要や AI モードに表示されるための追加の要件はなく、特別な最適化も必要ないと書いています。同時に、ビジネス プロフィールの情報を最新に保つことを基本の一つに挙げています。BrightLocal の分析では、AI ツールの引用全体の 28.63% が google.com(Google ビジネスプロフィール)でした。

オーナー確認をしていないと、何が確認できませんか

Google のヘルプによると、パフォーマンス データ(閲覧数・検索語句・通話数・ウェブサイトのクリック・ルートなど)は、オーナー確認済みのビジネス プロフィールでのみ利用できます。東京名鑑の掲載データでは、工事・リフォーム 32.4%、建築士事務所 25.6% など、オーナー確認済みの割合が低い業種があります。

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出典・参考情報

最終更新: 2026年10月28日。本記事は出典欄の公式情報(確認日時点)に基づきます。本文の件数・割合は、東京名鑑の掲載データ(取得 2026年6月〜9月、2026年6月、2026年7月)を集計したものです。掲載データは Google 等の公開情報をもとにしており、実際の事業者数とは異なります。Google の仕様・ポリシーは変わることがあります。実施の前に最新の公式情報をご確認ください。本記事は特定の事業者を推奨するものではなく、成果を保証するものでもありません。